遅くなりましたが・・・・カーネル読書会番外編の報告!

12/18、カーネル読書会番外編に参加しました。

お題は「セキュアかつ使いやすい趣味OS「talos」の紹介」です。

私はお仕事でカーネルをいじっていることもあり、とくに今回のネタには興味がありました。

今回のお話の概要は、naruogaさんの
http://d.hatena.ne.jp/naruoga/20081218/1229616000 
に詳細なまとめがあるので、こちらをご覧になった方がいいでしょう。
確かにエージェント志向などなど技術的に興味深い点があったのですが,私なりの感想を書いてみます.

1.実際に動く簡潔な現在進行形OS
実は、Talosのように実際に動作し、簡易で、かつ現在進行形のOSはありそうでなかなかない。
すでにYLUGメーリングリストで流れたように、何とソースの行数が6000行程度。

例えばlinux2.6.27はkernel/の下だけでも約86000行、netbsd5.0ではsys/kernの下だけでも約128000行です。
この行数はコメント込みですが、これにarchなコードが加わるとさらに行数が膨れ上がります。
それに加え、複雑なデータ構造、アルゴリズムをも理解しつつ奥に分け入って行く必要があります。
この営み自体は楽しい.夢中になれる.
しかし、初学者がこれをやると細部ばかりが目につき、一番大切な「OSって何?」という部分を見失う危険があります.

Talosは、カーネル学習者にとってまさに「手が出し易いOS」だと感じました。
カーネル読書という「趣味」の入り口として、とても大きな意味があると思います。
そのあとは、fork()するのも良し、LinuxBSDという"山"に望むのも良しです。

あとでちょっとソースを読んでみようっと。

2.すがすがしい
何と中学生が来ていたよ!しかもOS開発を目指しているとは・・・・。
その心意気は「素晴らしい」というより他ない。

自分がYLUGの勉強会に来たのは今年、つまり35歳になってからだ。「もう少し技術を学んでから」などとうじうじしていて,ようやく「それじゃいつまで経っても何もできない」ことに気づき、ようやく足を運んだのだ。そんな自分が正直恥ずかしくなった。

技術に接する者の心意気、しかと学ばせてもらいました。

3.懇親会終了後、ようやく複数人で呑めました
今までは、新橋ビルの地下で一人寂しく!だったのですがようやっと複数人(しかも12人!)で呑めました。

さて、お店はニュー新橋ビル地下の「田はら」さん。料理もうまいし、ホッピー含めて飲み物のバリエーションもひととおりある。居酒屋としては十分合格。
それに加えておねえさんが綺麗!日本酒頼むと店のおねえさんが日本酒を注いでくれるのだ。

しかし、だからといって、これが判った瞬間、みんなして日本酒頼みまくる大人たちって一体・・・・・・・(すみません、私もです・・・)

あと、http://d.hatena.ne.jp/fslasht/20081219#1229669956 にも報告のある「G・P・L! G・P・L!」は私がトリガを引きました.
懺悔・・・・orz

けどカーネル設計で盛り上がれたのはとても楽しい。特に「ドライバ屋の腕を見るには、排他をどう書いているのかをみれば良い」という話には同感です。

・・・普段会社の呑みでは限られたメンツを呑むとき以外「コンテキストスイッチング」「仮想アドレス空間」「スレッド」なんて言葉を吐けませんから・・・・・。
まして「ドライバ屋の腕を見るには」なんて言葉、間違いなく言えない。

というわけで、毎回毎回とても技術者としての悦楽を味わえるカーネル読書会、次回も必ず行きます.